定食屋 そーらん

最近財政危機の上、急ぎの仕事も抱えている。

てな訳で本日のランチは近場で手軽に済ますことにした。

幸いなことにウチの近所には道工大があるので、

値段がお手頃でボリュームもある店が結構多い。

その中で今回は定食屋と言いながら、ちぃが比較的好みとする洋食がメインのこの店をチョイスした。


実はおくやまちゃん、東京暮らしが長いが、それ以前はモノ心ついた頃からこの地に住んでいる。

今でこそ学生向けの食べ物屋がたくさんあるが、

その当時から続いている店はというと数えるほどしかない。

裏を返せばそれ以外のほとんどの店はどんな感じか全くと言っていいほど知らない。

ここも以前一度行ったことがあるだけ。

そのときは悪くないと思ったが、たまたま運がよかっただけかも知れない。

傍目にもあまりメジャーな感じではないし、チョイスしながらも一抹の不安は残る。


場所は通称「工大通り（稲山通ともいう）」沿いで、我が母校前田中の向かい。

一戸建てで、ガレージもないのに何故か半地下という変わった造り。　改装したのかな？

余談だが以前、不動産屋をやっている人からこんな話を聞いたことがある。

その人は駅前の商店街の一角に店を構えており、その商店街の一番駅寄りには飲食店があった。

しかしその飲食店、行く度に閉店しては他の店が入ってまた開店、を繰り返していた。

ロケーションとしては絶好の場所だし、そう何軒もマズイ店ばかり続くとも考えづらいのに何故？

不思議に思って一度その話題を振ったことがあるのだが、

原因はその店の造り、半地下になっているせいだという。

完全な地下なら問題ないが、半地下はダメらしい。

明確な理由は分からんが、厳然たる事実として、半地下の店はどこと限らず流行らないそうだ。

前置きが長くなったが、ふとそんな昔話が思い出された。


入店。　先客は２人、１２時ちょい過ぎとしては少ない。

以前来たときも感じたが、不器用そうな奥さん（？）とマスターの２人で切り盛りしている。

手書きの、蛍光ペンでデコレートされたクリアブック製のメニューを開く。

グリル系、フライ系、丼系、パスタなど品数は豊富だ。

おくやまちゃんはがっつり食べたかったので生姜焼き定食、

ちぃは写真つきメニューの中からチキンソテーセットをチョイス。


そしてその後、例によってメニュー検討会。

通常、メニューの最後ってドリンクなのが普通だと思うんだけど、

ここのはドリンクの次にさらに続きがあった。　おかげで何品か見過ごしていた。

それと１番最初の触れ書きが、ライス・味噌汁が代わり自由ってなってるんだけど、

セルフサービスでお願いしますって。　勝手に厨房の中に入れってか？

それとデカ盛りメニューも５品くらいあった。


店内。　以前来たときは学生向けの店らしく、ドラゴンボール全巻とか揃ってて、個人的には嬉しい。

テレビもあるが、テーブル席からは音しか聞こえず、カウンター席でも真後ろを向かなくてはならない。

完全に自分たち専用になってる。　ヒデえな、全く。　（ちぃ談）

店内唯一の出窓には、電ノコで作ったと思しき木製のオブジェが飾ってある。

ちぃはその中のドラえもんに興味を示してイジリまわしていた。


料理が運ばれる。

メインとライス、味噌汁、小鉢に冷奴という組み合わせ。

生姜焼き、付け合わせはもちろんキャベツ。それとナポリタン。

おくやまちゃんは生姜焼きの残りダレをキャベツにからめて食すのが好きだが、

ここのキャベツにはマヨネーズベース（名前忘れた）のドレッシングがかかっていた。

メインの肉は若干甘口。生姜は弱め。肉は薄すぎず厚すぎず、ボリュームもある。

全体的にはよいと思う。

ちぃのチキン。キノコのホワイトソースがかかっている。

それとフライドポテト、素揚げのピーマン、やはりナポリタン。

ソースは牛乳臭さがないので食べられたが、ハウスのシチューの味がしたそうだ。

おくやまちゃんも一切れいただいたが、下味＋ソースの塩味でちょっと塩辛い。

ナポリタンは気に入ったらしい。焦げ目がついていたが、麺のコシが抜けていない。

その点はおくやまちゃんも同感。

それとやっこに生姜がのっていないのが不満だったらしい。

味噌汁は地味にわかめと麩。味も想像どおり。


お値段は７００円と７５０円、ボリュームと世間相場からいえば充分お値打ち。

日替わり定食にいたっては５００円。　この日はチキンカツ、ホカ弁並みだな。

お世辞にも流行ってはいないが、捨てたものではないと思う。

ここがツブれないことを願ってやまない。